こんにちは、美容室ウプスいすです。
先日、ヘアカラーの退色について質問をいただいたので、今日はヘアカラーの退色についてのブログです。
もうすでにご存じの方も、おさらいのつもりで読んでみて下さい。
そもそも退色って何?
そもそもの話のですが、ヘアカラーの「退色」ってどういう意味でしょうか?
ヘアカラーの退色っていう意味は、ヘアカラーの色味が抜けてしまう事を言います。
通常、ヘアカラー直後の髪の色は希望したヘアカラーの色できれいに染まっていると思います。
例えば、オレンジブラウンに髪を染めた直後は、きれいなオレンジブラウンの髪色をしています。
ところが時間が経って、2か月もするとヘアカラー直後の時の様なきれいなオレンジブラウンじゃない状態になってしまいます。
これは、当初ヘアカラーしたオレンジブラウンの色が抜けてしまったためです。
色味が抜けてしまうと、赤茶けた髪になってしまうんですね。
これを退色したっていう風によんでいます。
退色はどうして起こる?
では、退色はどうして起こるのでしょうか?
通常、ヘアカラーが染まる時って髪の中でこんな事が行われています。
髪にヘアカラーの薬剤が付着すると、薬剤がキューティクルを押し開けて髪の内部へと入っていきます。
髪の内部に入った薬剤は、まず手始めに髪色をブリーチし始めます。
元の黒い髪色をブリーチ剤で、色を抜き始めます。
どうして、ブリーチをする必要があるかというと、ブリーチで黒い髪色を抜かないと色が表現できないからです。
例えば、こんな事をイメージしてみて下さい。
黒い画用紙がここにあります。
この黒い画用紙に、赤い絵の具でハートマークを書いてみましょう。
どうですか?良く描けましたか?
でも、ハートマークはきれいに見えるでしょうか?
ここにもう1枚、白い画用紙があります。
この白い画用紙にも赤い絵の具でハートマークを描いてみて下さい。
さっきの黒い画用紙で描いたハートマークより、白い画用紙で描いた方が赤い色がきれいに見えるでしょ?
実は、髪で行われるヘアカラーもそれとまったく同じで、黒い髪にいくら色を付けたところで、ヘアカラーがきれいに見えないんです。
だから、黒い髪色を抜いて白いキャンパスを用意する必要があるってわけです。
それが、ブリーチをする意味です。
で、話をもとに戻して・・・
ブリーチされたところの髪に、今度は色味が付いていきます。
白い画用紙に絵具で色を付ける様に、ヘアカラーがどんどん浸透していきます。
厳密に言うと、ヘアカラーの色味の色素の粒が手をつないで、どんどん大きくなっている状態。
そうなると、キューティクルの隙間から外に出られなくなるので、その場にとどまって色味が発色して何か月も色味が持ちます。
ところが、時間の経過とともに、手をつないでいるはずの色味同士がだんだんと疲れて来て手を放してしまいます。
それが、髪中に広がって小さな粒に戻ったヘアカラーの色素は、キューティクルの隙間から外に出てしまいます。
これが、退色の原因です。
キューティクルが開く原因は、日々のシャンプーやドライヤーの熱。
紫外線やエアコンの風など、生活をしている間中、そういうリスクがあるわけです。
そうして、色味が抜けてしまうと、ブリーチされた髪に戻るので、退色が激しくなると赤茶けてしまうってわけです。
退色を防ぐことは出来る?
そこで、退色を防げればいいわけなのですが、完全に防止する事はなかなか困難でして、日々のヘアケアにかかっているという感じです。
できるだけ、こまめにトリートメントをして髪の損傷を抑え、キューティクルが開かない様にお手入れしてあげることが一番の予防です。
ヘアカラー用のシャンプーを使ったり、紫外線の強い場合は帽子を着用したりと細かな気配りが大切です。
お気に入りのヘアカラーを長持ちさせるためにも、日々のケアは大切なんですよ。
ヘアカラーでは、退色を避けて通れないので、上手に付き合うようにしていきましょう。
今日はまじめに、退色のお話でした。