「美容師さんて、手先が器用ですよね。」って、時々聞かれる事があるんですよね。
器用に、ドライヤーでブローしたり、パーマを巻いたりしているせいか、そういう勘違いをしていらっしゃる方がいます。
または、「美容師になるのに器用じゃなきゃだめですよね?」って尋ねられる事もあります。
そんな方の為に、手先の器用さについて語ってみます。
美容師は手先が器用なのか?
これ、良く誤解されるのですが美容師はぜんぜん手先が器用じゃありませんよ。
美容師さんの中には、そりゃー手先の器用な人もいるでしょうが、少なくとも器用じゃなきゃ美容師になれないもんでもないです。
自分の事を少し話させてもらうと・・・
自分の家が撚糸工場だったせいか、子供の頃から自分は機械物が大好きで特に時計が異常に好きでした。
時計を見ると中がどうなっているのかがとにかく気になって、ドライバーでもって時計の蓋を開けて分解して遊んでいる様な子供でした。
そんなせいか、比較的手先は器用で工作や粘土など結構得意でした。
自分で言うのもなんですが、図工の点数はクラスでも良かったんですよ。
でも、美容師になった24歳の時、手先の器用さなんて全く役にたたなかったです。
それまで勤めていた鉄工所では、手先の器用さを生かしてねじ切や溶接など結構上手に仕事をこなしていたのですが、美容の仕事はてんでダメでした。
シャンプーも最初はへたくそだったし、パーマを巻くのだってひどいものでした。
これを見てください。
これは、パーマを巻く練習で使う人形なのですが、この人形の頭には65本ぐらいのパーマのロッドが巻かれています。
この65本のロッドをどれだけの時間で巻くと思いますか?
答えは20分なのですが、最初は1本巻くのにも大変でした。
というか、1本すら巻く事は出来ませんでした。
ところが、1本すら巻く事が出来ない自分でも練習を重ねる事で20分で全部巻けるようになるんですよ。
手先の器用さとか不器用とかは、まったく関係なく、どれだけやり続けたかって事が大事なんですよ。
武井壮さんの受け売りですが、
今の段階で技術が0でも一生懸命毎日努力して練習すれば、誰でも100の能力をつけることが出来る。
これ、本当にそうでシャンプーでもカラーでもパーマでもセットでも、初めから上手に出来る人などいないわけで、みんな、それなりに汗と涙を流して練習して出来る様になるわけです。
そこには、手先の器用さなど入る隙間もないので、不器用さんでも安心してください(笑)
みんな0からのスタートなんで、頑張れば何でも出来てしまいますよ。