こんにちは、ウプスです。いつもありがとうございます。
今日は着物についてのあれこれのお話です。実は、私、絹糸屋のせがれでしてその昔、実家は糸工場でありました。
小学校や中学校、そして高校の時なんぞは夏休みや冬休み、そして春休みなど休みがあるとは工場に駆り出されて両親の手伝いをしておりました。北陸地方、特に小松では昔から糸工場がたくさんあって糸の生産に適した地域だったようです。
実家の後ろも前も両隣もすべて糸工場という中で育ったので、絹糸とは少なからず縁のある人生を歩んで来ました。そんな関係か、実家の母親もたくさんの着物を所有しており今ではさすがに高齢の為着物を着る事も無くなりましたが、学校行事などあると良く着物を着て学校に来ていました。
つい先週の土曜日、いつも来て下さるIさんも身内の結婚式があるそうで着付とセットに早朝からご来店。留袖を着られたのですが着物に合わせて髪もセットしました。
髪は比較的長めだったので、上の方でまとめて派手になり過ぎない程度のカール感で仕上げました。やはり、着物が黒の留袖なので髪型も派手にしないでコンパクトにまとめる方が合うみたいです。やはり、TPOに合したスタイリングがいいです。
そこで、今日は着物の種類とTPOについてまとめておきたいと思います。
時々、お客様からこういうシーンでは何を着たらいいかと相談を受けるのでまとめておきます。
着物の格
着物には、その種類によって格が決められています。いわゆる格式というもので、その格に合わせて来ていく場所や着物を合わせるのが一般的です。
本当は、細かいルールがある着物ですが、これだけは押さえておきたいルールを簡単に書いていこうと思います。
最初に、格付けの順番ですが格上から順に
●黒留袖(既婚女性の第一正装)
↓
●色留袖(既婚・未婚女性の第二正装)
↓
●振袖(未婚女性の第一正装)
↓
●訪問着(既婚・未婚女性の略式着)
↓
●付け下げ(既婚・未婚女性の略式着)
↓
●色無地(既婚・未婚女性の普段着)
となります。
黒留袖
着物の中でも最格上の黒留袖。既婚の女性の第一正装としての扱いです。結婚式での両家の母親や仲人の奥様。親族の既婚者が着る着物です。
結婚式以外にも、ちょっと気を遣うセレモニーにも着ていける着物で、裾に柄が入るのが一般的です。家紋も5か所入っています。普通は結婚式に着る事が多いです。
色留袖
黒留袖に次いで格のある着物で、黒留袖は既婚者しか着れないものが色留袖では未婚の女性でも着ることができます。身内の結婚式や各種セレモニーなど気の遣う場でも着ていける着物です。
黒留袖より少しカジュアルなので比較的若い方が着るケースが多い様に思います。色留袖に関しては、ちょっと気を付けなければいけない事があって、色留袖の場合は家紋の数を変える事が出来るという事。5つ紋は黒留袖と同等の格。3つ紋や1つ紋など紋数が減るごとにカジュアル度が増します。したがって、結婚式には5つ紋を選ぶようにしましょう。
振袖
振袖は、未婚女性の第一正装。身内や友人の結婚式など、セレモニーには振袖が一番生えます。若い女子が、あでやかな振袖を着ているとそれだけで絵になります。
絵柄は割と自由で、絵の入る場所にも特に決め事はないようです。色も豊富で、現代の振袖は本当にはでやかになりました。
訪問着
訪問着は、既婚・未婚関係なく広く着られる着物です。比較的、色・柄も明るめでも大丈夫なので、結婚式から各種セレモニーまで幅広く着ていかれます。
小学校の入学式に着ていかれる方が多いかもしれませんね。北陸地方では、結婚する時にご主人側から結納の一品として贈られるケースも多いようです。
紋は1つが今の主流のようですね。
付け下げ
付け下げは、袖や肩、裾などにワンポイント的に絵柄が入る着物で、柄の絵がすべて上向きに描かれています。紋は1つ。
訪問着と付け下げの区別ですが、訪問着は絵柄が断続的に着物全体に入るので絵柄を見て区別すると良いようです。付け下げは、普段着感覚でちょっと出かける時に着る着物で、訪問着では気張り過ぎだなと思う様な時に着ていかれる場合が多いみたい。
色無地
色無地は、呼んでそのままで色がメインで柄の無い着物で紋はやはり1つ紋です。色無地も普段着感覚の着物で、ちょっとお出かけする場合に着る着物。明るめの色の色無地は、お祝いの席や明るい行事の時に着て、暗めの無地では悲しみを表す意味でそのような場に着ていく物として重宝したそうです。
いかがでしょうか。
着物は日本文化が生んだ、世界に誇れる文化の1つ。こうして見ていくと、ちゃんとそれぞれの着物には意味合いがあって面白いです。
何を着ていこうと悩んだら、ちょっと面倒ですが着物という選択もありです。なにしろ、どんな場でも映えますよね。
着物を、見直しました!!
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