前回までのお話は・・・
◆美容師になるぞ part1 part2 part3 part4 part5 part6
シャンプー、そしてパーマを巻くワインディングとほぼ毎夜、練習を重ねていたある日の事。
ちょっとした出来事がありました。
その日の営業が終わって後片付けも済んで、いつものように練習に取り掛かろうとしていた時。
「ちょっとちょっと」と店長に呼ばれました。
「はい、何ですか?」と自分。
店長:「実は社長から、井須さんの休憩時間が長いから店長から注意するように言われたの」
自分:「え?それってどういうことですか?」
店長:「それ以上は、私にもわからないのよ」
自分「・・・・・」
思い当たる節がありました。
自分の2年先に入店したある女性スタッフが、「井須はシャンプーが出来る様になったのに私よりシャンプーする回数が少ない。上手に手を抜いてサボっている」という事を言っているよと違う先輩スタッフが教えてくれていました。
そんなサボっている事は全然なく、ちょうど冬の時期だったので雪が降れば駐車場の雪かきをやってと店長に言われれば外で雪かき。
「業者さんが材料を持って来たから、手伝って棚に並べて」って言われればそれをやり。
男性スタッフが二人しかいないお店だったので、男の自分が力仕事なんかにちょうど良くて重宝がられていたんです。
それが面白くなかったんでしょうね。店長を飛び越して、社長に直接告げ口をされた様です。
以後気をつけますということで、店長にも謝ってその場は終わりました。
そんな事があったので、告げ口されないように気をつけながら今まで通り仕事に練習に励んでいました。
ところが、あの夜から一か月ほどしたある日の夜。
とんでもない事が起きました。
また店長に手招きされました。今度は何かなと思いながら店長の所に行くと、信じられない事を告げられたんです。
店長:「井須さん、悪いけど今後夜の練習はやめて下さいね」
自分:「え?どうしてですか?練習はやめろという事ですか?」
店長:「練習はしてもいいんだけど、夜の自主練習はやめて欲しいの」
自分:「営業後じゃないと練習出来ないじゃないですか。チーフにも時間があったら見て欲しいし」
店長:「まぁー、そうなんだけど社長がそう言うから仕方がないのよ」
自分:「どうしてそうなるんですか?」
店長:「・・・」
店長はその理由を教えてくれないので食い下がったら、ようやく教えてもらえました。
店長:「実は、社長が営業後の練習は電気代がもったいないからやめさせろって言って来たのよ」
じぶん:「・・・」
もう、ビックリしてあいた口がふさがらないとは正にこの事で、信じられない言葉を聞いてしまいました。
その後は、社長の真意を聞きたいと思って次の日に社長と合う約束を取り付けました。
次の日の営業後、約束したお店の近くの喫茶店。社長に練習禁止を解いてもらおうと直談判です。
社長が言うには、夜一人しかいないのに電気をつけて練習するのが電気がもったいないという事と、自分が何回一日の内に控室で休憩しているかという事など細かくチェックしていると言う様な事を言われました。
どうやら、まだ2年先輩の機嫌が直っていないらしくまたも告げ口された様です。
社長に直談判して練習を続けられるようにお願いするつもりだったんですけど、社長の話を聞いているうちに一気に熱が冷めてしまいました。
それで、「じゃ、明日でお店やめます」と宣言してしまいました。
だってそうでしょう。電気代がもったいないから練習するななんてどんだけケチなんやという話ではないですか?
そんなお店、こっちから願い下げ。という事で次の日に退職する事になりました。
社長との話が終わってからお店で待つ店長やチーフに事の顛末を話して、お店を退職する事を告げました。
お2人は残念がってくれたので、ちょっと救われたような気分。
結局、そのお店は半年ほどで後にしました。
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