前回までのお話は・・・
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練習・練習の毎日
新店舗での美容師ライフはとても充実していて、ほとんど毎晩お店に残って居残り練習をしていました。
ここのお店では、居残り練習しても前のお店のオーナーの様に「電気代がもったいない」なんて、とんでも無い事を言われる事も無く自由に練習をさせてもらえました。
その甲斐あってか、技術もどんどん身についてカットの基礎練習を始めるところまでいきました。
お店の方も順調で、お客様も固定してくださり土曜・日曜は待合室がいっぱいになるぐらいでアルバイトを雇うぐらいまでになって来ました。
このお店のオーナーは、以前自分が勤めていたお店のM店長のご主人なのですが、カットが上手な人で、石川や富山でカット講習の講師を務めていたぐらいのカットの達人。
大阪にいた事があるそうなのですが、大阪時代にも、とあるカットスクールの講師をしていたんですね。
それで、自分もお店がオープンしてから2年ほどたったある時に、大阪のカットスクールでカットの勉強をしたくなって店長に相談しました。
そのカットスクールでは、カットの習得の他にもブローコースや基礎コースというコースも用意されていて、カットコースにいきなり行くんではなくブローコースを合格してからカットに進んだ方が勉強になると言われ、とりあえずブローコースから勉強に行きました。
ブローコースは1日で、朝から夕方まで昼休憩をはさんでみっちり勉強。ブロー理論から人形を使っての実技、そして最後は実技試験と目いっぱいのプログラム。
おかげで、ブローコースも無事合格出来て、その後しばらくしてカットコースで勉強する事となりました。
カットコースは3ヶ月
自分の勉強したかったカットコースは、基礎から始まり応用、実際の営業スタイルでの実践と3ヶ月ぐらいは有にかかるコースで、最初の基礎編だけで3日ぐらいかけて習いました。
基礎コースが終わると、そこのカットスクールが営業しているサロンにスタイリストとして入って実践形式でカットの勉強をするわけです。
これを習うには、最低でも3ヶ月ぐらいは毎日通って勉強しないと卒業出来ないぐらい結構ハードなプログラムで、さすがに石川県から毎日大阪に通うというわけにもいかず、大阪でアパートを借りてそこから通う事にしました。
幸い、ママさんの遠い親戚の方が大阪でアパートを持っていて使わなくなった1室が開いているので格安で借りる事が出来ました。
ただ、ずいぶん長い事空き部屋で使っていなかったそうなので、掃除をして使える様にしてからでないと部屋に入れない状態で、忘れもしないあれは雪の降る2月のある月曜日にママさんと車で大阪に向かいました。
車に掃除道具を積み込んで、いざ出発。
最初は、粉雪ぐらいだったのですが福井県ぐらいになってからスゴイ大雪になって来て前がまったく見えない状態に。
どの車もノロノロ運転で、もうこれ大阪に行けないんじゃね・・・という状態。
いったい、どれぐらいかかったか記憶にないのですがどうにかこうにか豪雪地帯を抜けて滋賀県に到着。
滋賀県に入ると今まで降っていた雪がウソの様な青空。自分の車の上には雪をてんこ盛りに積んで走っているのがおかしいぐらい。
大阪のアパートに着くと、大阪はもっと快晴!暑いぐらい!!
なるほど、借りる予定のアパートの1室は確かに古い。しかも、長い事ほったらかしだったので部屋の傷みがハンパなくどこから手をつけたらいいかわからないほど傷んでる状態。
ママさんと、畳を外に出して「パンパン」とほこり叩きから。
この部屋には2室あったのですが、1室はあきらめリビングルームとキッチンだけきれいにかたづけ。
トイレもひどかったのですが、なんとか使える様にして石川県に戻りました。
その数日後に、ママさんを家に残して自分だけ単身で大阪に向かいました。
アパートとカットスクール、そしてスーパーという生活が始まりました。