前回までのお話は・・・
◆美容師になるぞ part1 part2 part3 part4 part5 part6 part7 part8
とにもかくにも超ユニークなオーナー
新しく入ったお店は、金沢市内にある美容室で交差点の角地に建っているお店でした。このお店、とにかく何もかも変わったお店でした。
まずお店自体が超変わった建物。正面から見るとすごく横幅があっていわゆる間口の広いお店に見えます。ところが横に回ってみるとビックリ。奥行きが全然ありません。
一番狭い所だと奥行きが40cmほど。広い方で2mぐらいの超細長なお店です。だから店内もとっても狭くてスタッフ同士が交差するのにもやっとこという狭さ。
建物は3階建てで、1階にお店。2階はオーナーの住居。3階はタオル干し部屋と貸事務所という構成。賃貸物件でオーナーが全部借りていたようです。
この狭い店内に、待合席が3つにセット椅子が3つ。シャンプー台が2つという店内。この中に、オーナー以下自分含めて6人のスタッフとお客様。
土曜・日曜ともなるとお客様でいっぱいになるので、いかに効率よくお客様をカットするかがテーマでした。
お店の近くには、高校や中学などがあってそこの学生さんやそのお母さん方で結構忙しいお店でした。
変わっている事と言えば、このお店のオーナーは趣味と実益を兼ねて夜は飲み屋さんでバンドのアルバイトをしているという変わったオーナー。
バンドではボーカル担当で、結構イケメンのオーナーだったのでさぞモテモテだったんではと思います。
車も、マツダのRX-7。白色のスポーツカーでお昼遅めに起きて来たかと思ったら車でどこかへ行くそんなオーナー。
夜のバンド活動なので、当然お昼過ぎまで寝ていて日中のお店にはほとんど仕事には出ていなかったです。
指名のお客様だけ担当して、あとはすべてスタッフにお任せのオーナー。初めてそういうオーナーをまじかに見たのでとってもビックリしました。
1人でパーマを巻けるようになりました
そんなオーナー不在のお店でしたが、スタッフはよく仕事をしていました。
このお店で唯一の女性スタイリストがいたのですが、パーマのお客様が来ると良く自分にもパーマを巻かせてもらいました。
前のお店では、パーマを巻けるようになってはいたのですがお客様に巻けるようになったのはこのお店に来てから。
実戦で、ちょくちょく自分を使ってくれたので次第にパーマ巻が上手に出来る様になりました。
あとは、ブローもここで学びました。自分は美容師としてはまだまだ駆け出しで、パーマ巻にしてもブローにしても全然へたくそだったんですがここのスタッフ達はこんな自分にも仕事をたくさん回してくれてやったらやっただけ覚えていきました。
なにせ、オーナーがお店には出てこないので人手が足りなかったんですね。狭い店内にスタッフとお客様とでもうごちゃごちゃ。
シャンプー台も2台しかないので、お客様が重なったら待ってもらわないといけないような状態。
へたくそな自分も、先輩の中に混じってなんでもしないといけなかったので仕事をどんどん覚えられました。
そうそう、自分をここのお店に誘ってくれたOさん。自分のお店を出す話も順調に進んでいるようです。
ときどき、前のお店の中の良かったスタッフで集まっては情報交換したりして毎日ハードでしたが充実したアシスタントライフを送っていました。